mRNA治療のためのソリューション
みなさまのmRNA医薬のワークフローを研究・開発から製造までサポートするため、プロメガは幅広い製品とサービスを開発しています。これらのソリューションは、高品質の基準、さまざまなスケールのニーズ、規制要件を満たすように設計されています。
mRNAの製造
プロメガのmRNA医薬品製造を支援するソリューションは、テンプレートプラスミドDNAの作製、in vitro転写(IVT)によるmRNAの生産、RNAの精製を含む完全なワークフローをカバーしています。さらに、経験豊富な製造パートナーと協力を希望する企業に向けて、カスタムおよびcGMP製造オプションを提供しています。
各ソリューションはこちら: テンプレートDNAの作製 | In Vitro 転写 | RNA精製
テンプレートDNAの作製
in vitro転写用のテンプレートDNAには、直線化したプラスミドDNA、合成DNA、PCR産物が含まれることがあります。テンプレートDNAの準備には、バッファーや試薬、 制限酵素、 PCR酵素とキット、DNA抽出用製品 extraction productsをご覧ください。
テンプレートDNAは、細菌のエンドトキシン、反応成分、残留汚染物質などの不純物を含まないようにする必要があります。ReliaPrep™ DNA Clean-Up and Concentration Systemは、希釈されたDNA溶液を迅速に濃縮および精製し、100bpから10kbのDNA断片を抽出および精製するように設計されています。Wizard® SV Gel and DNA Clean-Up Systemは、アガロースゲルから、または直接PCR増幅反応からDNA断片を抽出および精製します。
How to produce a template for in vitro transcription.
In Vitro 転写 (IVT)
RiboMax™ RNA合成システムには、in vitro mRNA合成に必要なすべての成分とバッファー、IVT反応後にテンプレートDNAを消化するための RQ1 RNase-Free DNaseが含まれます。
T7 RiboMAX™ Express Large-Scale RNA Production Systemは、短時間で大量のRNAを一貫して生産するために設計されたIVTシステムです。このキットでは最大14kbまでの高品質なRNA転写産物がミリグラム単位で合成されます。
RiboMAX™ Large-Scale RNA Production Systemsは、最大23kbまでのキャップ付きまたはキャップなしのRNA転写産物を大量に合成し、転写産物に修飾ヌクレオチドを組み込むことができます。
詳細は IVT製品をご覧ください。
T7 RiboMAX™ Express Large-Scale RNA Production Systemの原理
RiboMAX™ IVT反応は少なくとも10mlまでスケール変更可能 IVT反応のミリリットルあたりの収量(左)と総収量(右)を示す。RiboMAX™反応の各反復実験はそれぞれのバーとして示されている。RiboMAX™ IVT反応は上記のプロトコルに従い調製した。100μl、1ml、5ml、および10mlの反応を、T7 Linear Control DNA (Cat.# P141A)をテンプレートとして(反応あたり100μg/ml)デュプリケートで調製し、また、100μlのRNAポリメラーゼを含まない反応をコントロールとした(0.1ml - NE)。転写反応は37°Cで4時間インキュベートして行った。転写後、RiboMAX™反応液をNuclease-Free Waterで100倍に希釈し、10μlを蛍光定量試薬を使用して定量した。
cGMPと動物由来成分フリーIVT試薬
mRNA合成について、大量生産、特殊な配合、または特定のニーズに合わせた製品サイズや形式が必要ではありませんか?医薬品としてのmRNA製造に使用する原材料についてはこちらをご覧ください。
ラージスケールIVTキットの比較 RiboMAX™ Large Scale RNA Production System-T7、HiScribe™ T7 High Yield RNA Synthesis Kit、およびTranscriptAid™ T7 High Yield Transcription Kitを用い、標準ヌクレオチド(Std.)、N1-methylpseudo-UTP (U)、およびN1-methylpseudo-UTP + 5-methyl-CTP(U+C)を含む1.8kbのルシフェラーゼ転写産物と5kbのrun-off転写産物を合成した。転写産物は、ここに記載されているプロトコルに従ってCleanCap® Reagent AG(3’ OMe)を使用して共転写キャッピングを行った。左:転写産物はNuclease-Free Waterで1:100で希釈され、RNA ScreenTape Assayを用いて解析した。各キットを使用して合成した転写産物のゲルイメージを示す。バンドは、各レーンの最も強いピークにスケーリングされる(サンプルにスケーリング)。右:1.8kbの転写産物は、カラムベースのRNAクリーンアップキットを使用して精製し、QuantiFluor® RNA System(Cat.# E3310)を使用して定量した。結果として得られた精製1.8kb転写産物の濃度と収量を示す。
mRNAの精製
IVT反応の後、反応成分がmRNAの下流アプリケーションを妨げないようするため、反応混合物からmRNAを精製する必要があります。また、mRNAは精製の工程において濃縮されます。 ProNex® Size-Selective Purification Systemは、磁気ビーズを用いたシンプル、迅速、効率的かつ自動化も可能なRNA精製システムです。
詳細はRNA抽出extractionまたは核酸クリーンアップシステムをご覧ください。
2種類のRNA精製試薬についてのSide-by-side比較 50 µlの精製前RNAをProNex® Size-Selective Purification Systemと市販のキットを用い、各社推奨のプロトコールに従い精製した。
mRNAの分析特性評価と品質管理アッセイ
不純物検出
IVT反応において一般的な不純物の1つは、副産物である二本鎖RNA (dsRNA) です。dsRNAは非常に免疫原性が高く、いくつかの細胞内またはエンドソームセンサーによって検出され、炎症、翻訳阻害、細胞死を引き起こすことがあります。そのため、治療用mRNA中のdsRNAの量を検出して最小限に抑えることは重要です。ただし、混合溶液中のdsRNAを検出するための既存の方法は、定量と感度が十分ではありません。
そこでプロメガではバイオルミネセンスを使用したdsRNAの検出と定量のため、Lumit® dsRNA Detection Assay、TLR3 Reporter Bioassayという2つの新しいアッセイシステムを開発しました。
Lumit® dsRNA Detection Assayの原理 このアッセイは、SmBiTと融合したdsRNA結合ドメイン(DRBDs)とLgBiTを用いてdsRNAを検出します。dsRNA上でBiT-DRBDsが二量体化することでNanoBiT®ルシフェラーゼの相補が誘導され、生物発光が生じます。
TLR3 Bioassayの原理 このアッセイは、TLRシグナリングを活性化するよう設計されたアゴニストのポテンシーと安定性を測定します。TLRアゴニストに処理を施すことでプロモーター駆動型の発光が生じ、Bio-Glo-NL™試薬を使用して検出および定量化できます。
定量
mRNAの正確な定量は医薬への応用において重要です。プロメガでは単一サンプルの定量機器やマイクロプレートを用いた感度の高い検出機器で使用するための蛍光RNA検出試薬を提供しています。
- 液中の微量RNA(100pg)を測定可能なRNA結合蛍光色素
- マイクロプレートを使用する場合はGloMax® Instruments、シングルチューブを使用する場合はQuantus™ Fluorometerで検出
同定
mRNA医薬やワクチンの製造において、配列の確認は極めて重要です。これは、テンプレートDNAの作成段階とmRNA製品の同一性確認の両方の段階で行われます。サンガーシーケンシングは、精度、簡潔なワークフロー、スケーラビリティ、そして一貫した再現性を提供します。これらは一貫した試験の維持と、最終製品の安全性を確保に不可欠です。
Spectrum Compact CE Systemは効率的なベンチトップ型キャピラリーシーケンサーであり、研究室でサンガーシーケンシングとフラグメント解析を自由に、また自身の都合の良いタイミングで実施できます。
In Vitro翻訳
mRNA製品の特性評価にはしばしばin vitro翻訳が使用されます。Rabbit Reticulocyte Lysate System, Nuclease TreatedおよびWheat Germ Extractは、翻訳に最適化されたエネルギー再生システムを含んでおり、mRNAのin vitro翻訳にすぐに使用できます。どちらも、修飾核酸の有無に関わらずキャップ付きmRNAを使用してフルレングスのタンパク質を生成することができることが示されています。
Transcend™ tRNAは、プレチャージされたビオチン標識リジンtRNAで、非放射性検出のためのタンパク質タグ付けにin vitro翻訳システムとともに使用することができます。
詳細はin vitro翻訳関連試薬をご覧ください。
機能アッセイ
プロメガは高感度な生物発光技術に基づいて開発した幅広い機能アッセイを提供しています。これらのアッセイには、ルシフェラーゼレポーターアッセイ、簡便で洗浄不要の免疫アッセイ、酵素活性および結合アッセイなどが含まれます。
詳細は機能バイオアッセイをご覧ください。
カスタムポテンシーアッセイ開発
プロメガのバイオアッセイ開発とサービスでは、新規アッセイの開発、既存アッセイの改変、バイオアッセイの最適化と適格性評価、バイオ医薬品のプロファイリング、およびカスタム細胞製造を承ります。